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ヨーロッパ旅行記

1.初めてのヨーロッパ

2.仕事探し

3.ハンブルグ

4.針金細工売り

5.逮捕と拘留

6.ハノーファの恋

7.学生食堂

8.行商と晩秋の北ドイツ

9.極寒のクリスマス商戦


10.お別れ
11.2度目のヨーロッパ
12.1年ぶりの北ドイツ

13.メーベンピックレストラン
14.皿洗いと職場の仲間
15.テレサとヘレン

16.ホテルマンへの誘い
これ以後は北アメリカの後にお伝えします。

18.3度目のヨーロッパ
 ロンドンでバイク探し

19.バイク旅行
 初夏のスカンジナビア

20.ワサンタとの再会

21.ポルトガルからトルコへ

2度目のヨーロッパ


れは2度目のアフリカ旅行を終え、アルジェからフェりーでマルセイユに渡ってからのお話です。
アフリカ旅行からのリハビリと南米旅行に向けての準備が始まりました。

マルセイユは冬間近

 鉛色の地中海を渡ってフランスはマルセイユに着きました。南仏プロバンスとはいえ、11月のヨーロッパはTシャツ1枚では過ごせません。やはりアフリカとは違います。船から下りて感じる風はとても冷たく、それは旅行中とは違うこれからのことを思うとなおさら身にしみました。
 さてまずは寒さ対策で衣服を用意しなければなりません。といっても所持金はもう底を突いています。新品を買う余裕などありません。マルセイユの下町はかなりごちゃごちゃしています。少し探すと案の定その一角に古着などを売っている小さなマーケットがありました。
 そこで化繊綿入りの上着を買いました。デザインなんて気にしている場合ではありません。とにかく寒風がしのげ暖かければ何でもよいのです。確か、わずか2〜3千円ほどだったと思いますが、その支払いに財布の底の皮を剥がさなければなりませんでした。

 本当にもう後がありませんでした。当分はパンと水、それに野宿とヒッチハイクでしのぐしかありません。仕事の宛は全くありませんでしたが、どうしようも無ければ、ハンブルグで沖中士があるさと思いました。それで何とか冬を越せば、そのうち何とかなるだろうぐらいに考えていたのです。全く、、こうして、今思うと我ながらぞっとします。
人間開き直ると結構強いのかもしれませんね。

仕事探しとシュタットガルト

   ヒッチハイクで北上し、スイスのローザンヌそしてチューリッヒへ。だめもとで仕事を探しましたが、冬場は仕事が少なくなります。夏場でも難しいのに簡単に見つかるわけはありません。
アルプス各地のスキー場ではこの時期、雪下ろしなどの仕事があることは知っていましたが、労働許可の問題や、時期的にもう募集を締めきった可能性が高いと思われることから諦めました。
ユースホステルにさえも泊まるお金が無いので、パンで空腹を満たしながら、夜は締め出されるまで粘って情報収集に努めました。なりふり構っている場合ではありません。
 その甲斐あっていくつかの情報を入手しました。南ドイツに仕事がありそうです。早速1件目のウルムへ。町の真ん中に大きな聖堂があってとても趣のある地方都市です。、、ところで仕事は?、、やはり、、だめでした。そうして次は2件目のシュタットガルトへ。初めての町でした。人口60万人ほどの大きな町です。そう、ダイムラー社(現在ダイムラークライスラー)があるところですね。
 教えてもらったのはメーベンピックというレストランでした。ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、スイス系の世界的な大手レストランチェーンです。町の中心部に大きな構えの高級そうなレストランがありました。もう見ただけで、これはダメだと思いました。どう見ても許可の無い外国人を雇うようなレストランだとは思えなかったのです

 でも、、まあ、、せっかく来たのだから頼むだけ頼んでみることにしました。恐る恐る中に入ると、暖色系の控えめな明かりの中、高級感を漂わせる内部が見渡せました。いいにおいがしてきます。思わず、、浅はかにも、“こんなところで思いっきり食いてーなーッ”と心で叫んだ次第です。
 ウエイターと思しき人にその旨話すと、門前払いかと思いきや意外にも少し待てとのことでした。組織が大きいので下の人では判断できないのでしょう。結果はもうわかっているので、すぐ断られてもかまわないのですが、しばしおいしそうな匂いだけでも楽しまさせてもらうことにしました。静かな雰囲気の中にも、蝶ネクタイをしたウェイターや真っ白なブラウスがエレガントなウェイトレスたちの心地よい緊張感が感じられます。

面接試験は合格

 若そうなのに立派な口ひげを蓄えた方が現れました。事務所に案内され、簡単な質問の後3ヶ月間限定でよければという条件付で採用する旨提示されました。もちろん異論などあろうはずもありません。二つ返事でOKです。ただ意外な展開に最初信じられませんでした。
え?、、それって、、ここで働けるってこと?、、。「労働許可が無いんですよ、、」なんて、余計なことは言いませんでしたが、全く意外でした。ともかくも、そうして働けることになり、いやーっ、本当に嬉しかったです。無意識のうちにも、またハンブルグで仕事をすることになるだろうと思っていたのですが、意外に早く決まってしまいました。それもそれなりの仕事です。沖中氏や針金細工売りのような不安定なものではありません。

 ただ、仕事開始は10日後です。それまでどうやって過ごすのかが当面の問題でした。その後町中を回り、工事が中断しているビルの中に暖かい寝床を見つけました。ふんだんにある発泡スチロールを使って作った簡易ベッドが最高でした。おかげで快適で暖かな夜が過せました。、、、、?いや、、少し寂しいかな?でもそうするしかないですよね。贅沢なんかいえません。
 
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