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ヨーロッパ旅行記
これ以後は北アメリカの後にお伝えします。
18.3度目のヨーロッパ
ロンドンでバイク探し
19.バイク旅行
初夏のスカンジナビア
20.ワサンタとの再会
21.ポルトガルからトルコへ
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初めてのヨーロッパ
これは、最初のアフリカ旅行を終えてアテネに着いたときから、2度目のアフリカ旅行に発つまでの半年あまり、ドイツで資金稼ぎをしたときのお話です。
晴天の続く爽やかな初夏から暗く冷たい厳冬期まで、叙情あふれる北ドイツは、厳しい現実と甘酸っぱい恋を体験させてくれました。
カイロからアテネへ
最初のアフリカ旅行(エジプト〜エチオピア)の後、カイロからアテネに飛びました。
アリタリア機が離陸すると、眼下にカイロの町が広がります。遠くピラミッドも見えます。中央部のオフィス街を除けば、全体が白茶けていてその先が灼熱砂漠と陽炎の中に溶け込んでいました。
初めてアフリカの大地を踏んだ日から半年あまり。通り過ぎた町や村、エチオピアですごした日々が夢のように思い出されたものでした。
まもなく機はナイルデルタを越えて地中海に出ます。久しぶりの海です。青い地中海を眼下に見下ろしながら数時間、程なく白茶けた対岸が見えてきます。無数の島々が、紺碧の海に浮かんでいるのが見えます。エーゲ海とギリシャの島々です。
正直もともとあまり関心の無かったヨーロッパですが、やはり初めての土地です。気持ちが高ぶるのを抑えきれませんでした。
やがて、美しい島々や入り江の先にアテネの町並みが見てきます。青いエーゲ海と、白茶けた土地にさらに真っ白なビル郡は美しい調和をなしていました。中近東で感じたような、すべての輪郭がくっきりとした実に鮮やかな光景が広がっています。
今までとは違う、何かまた新たな出会いが待っていることが感じられました。
真夏のエーゲ海
カイロも暑かったけれども、ここアテネも日差しは強烈です。ただ、空気が乾燥しているのでそれほど不快ではありません。
乾燥しているといえば、周辺の山々は潅木しかなく、いわゆる禿山が多いです。雨が少なく、年中乾燥していることがわかります。
その性でしょうか、海は驚くほど澄んでいます。急な斜面が落ち込んでできた入り江のあちこちには、
真っ白なクルーザーが浮かんでいます。そしてその船の陰は澄んだ水を通して、海底にくっきりと投影されています。
外国からの観光客でしょうか、あるいはお金持ちでしょうか、船上では水着姿の人々がのんびりと明るい日差しを楽しんでいました。また外洋に目をやると、島々を結ぶ真っ白なフェリーが行きかっているのが見えます。
緑が少ない、白と青だけの世界は、何か無機質な感じもしましたが、また新しい世界に触れられたことがとてもうれしく感じました。いつもなんとなくボワーッとした霞がかかったような日本の風景とは異質な、輪郭も色も何もかもがくっきりとして、その存在がはっきりと感じられる世界です。
ユースホステル
ここでもユースホステルに泊まりました。今の若い方がどんなところを利用しているのか知りませんが、当時は、なんと言っても、世界中にあるユースホステルが最も安く、旅行者が大勢いて最も楽しく過ごせる宿だったと思います。
ここのユースホステルは一つ驚いたものがありました。それまでアジアやアフリカで見たものよりもとても大きくて、世界中からの客で、国際色がとても豊だということです。エッ? そう、当たり前ですよね。
日本人も多く、特に日本人女性が沢山居たことに驚きました。それまでの中近東やアフリカではほとんど見かけなかったのですが、さすがヨーロッパの、いや世界の観光地です。
ただ、日本人は大きなスーツケースを持って旅行されている方が多いのが気になりました。やはり主流は、地べたに座ってもさまになるバックパックでしょうね。
ユースホステルには世界中から沢山の若者が集います。ロビーや部屋では、思い思いに旅している人たちが自己の経験から得られた情報を交換し、共有、共感しあいます。
アフリカ旅行を終えた者、中東から帰ってきた者、そしてそこへこれから行く者、とそこには若き旅行者らの大いなる夢と好奇心が満ち満ちています。
しばしの会話はとても楽しいものがあります。意気投合すれば、その夜は夕食を一緒にしたり、暫く一緒に行動することになるかも知れません。そんな、ふれあいの機会を提供してくれる場がそこにはありました。
私はその後も、ユースホステルはおおいに利用させてもらいました。もし機会があればあなたもいかがですか。
きっとどんな豪華なホテルでも味わえない出会いが待っていることでしょう。
もちろん、旅のスタイルは人それぞれです。
*ギリシャメモ
自然の景観で名高いギリシャの国土は山がちで起伏がはげしく、海岸線はいりくんでいて岬や入り江が多い。小国ながら地形は変化にとんでいる。湿地帯で山がちの中西部、乾燥し日当たりのよい平原と低い山々がつらなる北東部、古代ギリシャがさかえた中央部と本土の南東にある半島、南西部を占めるペロポネソス半島、そしてエーゲ海の島々などである。
中西部はピンドス山脈が南北にはしる山岳地帯で、国内でもっとも起伏にとむ隔絶された地域であり、人はほとんど居住していない。最高峰のオリンポス山(2917m)は古代には神々のすみかとされていた。アッティカとよばれる東南端は山々の稜線により、渓谷と平地に分割されている。中部のテッサリアは山々にかこまれた肥沃(ひよく)な平野である。北部のマケドニアにも大きな平野が広がる。その東方のトラキアは、山、渓谷、沿岸部の平野など多彩な地形からなる。
本土の沿岸部は浅瀬で、海岸線が複雑だが良港にめぐまれず、サロニコス湾が最良の投錨地となる。とくにアテネ近郊のピレウスは天然の良港として知られる。エーゲ海の島々は一般に高度が高く起伏にとみ、岩だらけで乾燥しているため、経済活動は制限される。しかし、すぐれた景観と歴史的遺跡にめぐまれ、観光地として名高い。また戦略上、重要である。
気候
おおむね地中海性気候に属し、低地では夏は暑く乾燥し、冬は雨が多い。山地は寒く、夏の間は雨が多い。低地で霜や雪はまれだが、山地は冬の間、雪におおわれる。降水量は地域差が大きい。年平均気温はアテネで約17°Cで、例年の最低気温は1月の-0.6°C、最高気温は7月の37.2°Cである。
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