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北アメリカ滞在記

1、アメリカの入国ビザ

2、モントリオールへ

3、仕事は飲食関係

4、ハードワークは眠い

5、中華レストラン

6、ママと移住者のバイタリティー

7、マウントロイヤルとサイクリング

8、南米への旅立ち


9、ニューヨーク へ

10、資金稼ぎは日本レストラン

11、お客はガッツ石松


12、同僚はスチュワーデス

13、車の運転免許

14、帰国はインド経由で

マウントロイヤル


春はあっという間に過ぎ去り、気温は急激に上がり始めます。
ほんの数ヶ月前氷に覆われていたことが信じられないほどの変わりようでした。
一方、資金も順調に貯まり、南米旅行もようやく現実味を帯びてきました。

冬の終わりと三日春

 3月、ここに来た当初はまさに厳冬期のさ中で、メインストリートの歩道は分厚い氷に覆われていました。通勤の自転車のハンドルを握る手は、身を切るような寒風に凍り付きそうでした。しかし、そんな冬でも何時かは終わります。間もなく少しづつ気温が上がり始めました。4月に入るとさすがに通りの氷は溶け外の通りを歩く人が多くなります。レストランがあるメインストリートも人通りは急に増えて本来の活気がでてきました。空は明るくなり風の冷たさも少し和んできたようです。やっと春が来ました。

 ここには“3日春”という言葉があるそうです。春は3日間だけで、あっという間に終わり、冬から一気に夏になるという意味の様です。私はまさにそれを体感しました。町中が厚い氷の中に閉ざされていた一か月前がうそのように、その時モントリオールは“暖かい”日差しに包まれていました。人々の服装もどんどん変わります。まだちょっと寒いんじゃないかなと思われる頃から、日光浴をする人々を目にするようになります。また、冬が長い土地ではどこも同じようで、露出度の高い姿で街を歩いたり日光浴をする女性多くなりました。風は暖かくなり日差しは一層強くなります。みどりは萌え、川面はきらきらと光っています。日本は四季がはっきりしていると言われますが、モントリオールでのこの時ほど急な季節の変化を感じたことはありません。

街のシンボルとサイクリング

 その街の名前の由来となった丘陵が街の中央部にあります。明るい日差しに誘われるようにマウントロイヤルは殺風景だった山肌を淡い緑が包み始めます。新緑が濃くなるに従い、ジョギングやサイクリングをする人や、バードウオッチャー等が増え始め、週末はそんな人々でごった返すほどです。山の上からは眼下に市街地が一望できます。港の先には海の様なセントローレンス川が遠望できます。美しい眺めです。最初の入植者たちもこの山に登ったことでしょう。そして大河の岸辺という地の利に加えてこの丘陵からの美しい眺めを見て、この地を最初の入植地に決めたに違いありません。
 驚くことに、4月末には日中の最高気温が何と摂氏30度を越えました。でも日本の30度とは全く違います。日差しは強く明るいのですが、空気は澄みきり吹きわたる風はあくまでも爽やかで、木陰に入れば汗はそう快感を伴ってあっという間に引いていきます。そんな風に誘われて週末には私も、短い時間を惜しんで町中自転車で走り回りました。特に旅立ちを意識した頃からは体力づくりも兼ねて山のぼりを積極的に行いました。まちの東側はマウントロイヤルから港へ向けて緩やかな斜面に広がっています。上りを少し頑張れば、街の中心部や港へ向けた快適なサイクリングが味わえます。街中には公園や街路樹等の緑が多く、その陰には若い国の割にはヨーロッパを思わせるような重厚な建物も見られ、とても落ち着いた雰囲気があります。また緑の多い街には水辺が美しい公園が多く、ただ通り過ぎるのがもったいないので、そんな時は自転車を降りてゆっくり歩いたものでした。

南米の情報集め

 頑張ったおかげで、なんとか南米旅行に少し見通がついてきました。これから少しずつ情報を集めて計画を立てなければなりません。計画といっても大雑把な物です。考慮すべき条件はさほど多くはありません。“雨期を避ける。”“北米への再入国の手順と時期を明確にする。”といった程度のもので、いわば“行き当たりばったり”というのが基本計画です。宿も食べるものもその日その日の現地調達です。ホテルの予約なと言ったこととは無縁です。ともあれ、各国の領事館を訪ねて話を聞いたり資料を集めたりしました。やはり気になるのが道路事情です。舗装されているのか否かは重要です。またビザの取得状況も念のため確認します。

 仕事の合間を見計らっては各国領事館をめぐる事が多くなりました。そして、スペイン語に触れ、見知らぬ地名など具体的な情報に触れるに従い、未知の土地へのあこがれがますます高まります。アンデスやアマゾン、パタゴニアの自然と町並み、そこで暮らす人々の事を思ってはまた胸が一杯になるのでした。
 ある日エクアドル領事館に情報収集行った時、やはり南米旅行を計画しているという地元の女性に会いました。同年代で名前はキャシー。一人旅だそうです。夢や期待を熱っぽく話す彼女に、北米人に多い強い女性の典型を見たような気がしました。同じ計画を持った者同士ということで気が合い、その後彼女の出発まで、時々会ってはコーヒーを飲みながら情報交換したり夢を語り合ったりしました。久々に旅を語れる友を得たようで、楽しい時間を過すことができました。一緒に旅行を、といった話も出ましたが、南米だけで2年間に及ぶ見込みの私の自転車旅行と、仕事を休んでの比較的短期の旅行では同じようにはいきません。私が立つ少し前に、南米に向けて彼女は旅立ちました。彼女の幸運を祈るばかりです。
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